水耕栽培で植物を育てていくと思ったような成長をしてくれない場合があります。
栽培している周囲の環境の影響も大きいですが、根が植物自身の思い通りに育てなかったり、液肥の状態が悪いことが原因の場合があります。
その様な時には植え替えが植物の生育の改善への判断となることがあります。
ですが水耕栽培の場合、植え替えと言っても水へ植え替えを行うか、または土へ植え替えを行うかの二通りの選択肢があります。
いつ植え替えをすればよいか、何に植え替えをするかを考えてみようと思います。
まずは伸びしろを確保が必要
植物の栽培はまずは種まきから始まり、発芽をしたら今度は成長が良い芽を残して間引きと言う作業をすると思います。
これは成長が遅い種、芽を取り除き、成長が良い個体の成長するスペースを確保してあげることで、その芽はのびのびと成長することができるのです。
これは根にとっても同じことで、伸びるスペースがなければ根は伸びる事が出来ず、本体へ十分な栄養素を吸い上げる事が出来ません。
ある程度植物が育った時に生育が悪くなったと感じる時があります。
これは液肥が劣化しているか、根が伸びる事が出来ず、本体に栄養を送れていなことが考えられます。
ここで植え替えの判断となります。
その時に水耕栽培としてより大きな設備に植え替えるか、土を使った栽培へ移行するかを検討することになります。
根にとって光は悪影響を及ぼすとは?
観葉植物やハーブなどは成長をディスプレイするインテリアとしての役目を担っている場合があり、透明な容器などを利用すると見た目も涼しげですし、緑があるリビングなどは気持ちが良いものです。
水耕栽培で発芽までさせて、その後、透明の容器へ植え替えをして飾るという使い方を考えている方もいるかと思います。
ただ透明の容器で栽培すると根に光が当たってしまい、液肥が高温化してしまったりと植物にはよくない環境になりやすいです。
また根は光を避けて伸びる性質がある。
容器、水にカビ、藻などが生えれば本体の成長にも影響することとなります。
ですが、土への植え替えでは土の中にある病原菌による根枯、カビの発生。
連作障害などのリスクを避けるためということも大きいので土への植え替えはあまりお勧めできません。
そこで一つの選択肢としてハイドロカルチャーがあります。
土ではなく人口土を利用する方法
ハイドロカルチャーはハイドロボールという粘土を高温で焼いた発泡煉石を利用した栽培で、表面に無数の気泡があり保水性が高い人口土を利用したものになります。
これに水耕栽培で使用している液肥を使用することで、透明な容器でも根に直接光が当たらず、見た目もきれいで、何よりも土壌栽培によるリスクがなく、水耕栽培と同様に植物を栽培する事が出来ます。
野菜の栽培として水耕栽培をしている場合の植え替えは水耕栽培へ。
観葉植物やハーブなど、見た目重視の場合はハイドロボールを使用した人口土によるハイドロカルチャーへの植え替えと、用途、目的によって植え替え方法は選択するとよいです。
重要なのは生育が悪くなった悪環境を使い続けるのではなく、植え替えを決断するという事です。