土耕栽培の「土」には三大栄養素「窒素・リン・カリウム」（多量要素）を含んでおり野菜の育生をサポ－トしています。
水耕栽培で同じ役割を果たすのが「水」ですが、単なる「水」には「土」と同じような栄養素は含まれておりません。
そこで「水」に栄養素を含めて溶液として野菜の育生をサポ－トします。
水耕栽培における「溶液」とはどれほど重要な役割を果たしているのか説明していきましょう。
溶液とは具体的にどのようなものなのか？
一般的に野菜など土耕栽培を行う時に水分以外に肥料を蒔いて成長をサポ－ト致しますが、水耕栽培でも同様に水に栄養素となる肥料を混ぜて栽培を致します。
具体的には水に含まれない「窒素・リン・カリウム」（多量要素）やその他「カルシウム・マグネシウム」（中量要素）、「硫黄・鉄・マンガン・銅」（微量要素）等の必要な栄養素を含めた肥料液体を水で薄めて溶液として栽培に活用します。
「ハイポネックス原液」「ハイポニカ」等から育生する野菜に応じて水で薄めて溶液を作り発芽から収穫まで活用致します。
栄養素が不足すると育生の過程で枯れてしまったり、結実しなかったり、結実しても実が大きくならなかったりと様々な不具合が発生致します。
溶液の種類と水耕栽培での活用のポイントとは？
溶液には主に有機肥料と化学肥料の2つ種類があります。
有機肥料は微生物の死骸や枯葉等の自然に由来する素材を使用して作られた肥料であり、化学肥料は人工的に栄養素を凝縮させて作られた肥料です。
有機肥料はそもそも腐らせたものを液体として使用する為、水自体が腐ってきてしまう為、野菜の育生にマイナスに作用してしまう可能性があります。
それに比べ化学肥料は野菜に必要な栄養素を人工的に凝縮して作られている為、水が腐るという可能性は極めて低く、即効性の高い肥料です。
ですので、水耕栽培では化学肥料を野菜の種類や成長する過程で濃度等を調整して活用しています。
水耕栽培の成功の秘訣は溶液管理をしっかり行うことです。
溶液には元々「水」には含まれていない栄養素が凝縮されており、非常に即効性の高い肥料と言えます。
しかし、即効性が高いからと言って、必要以上の量を与えてしまったり、規定よりも濃いあるいは薄い濃度で与えてしまっては適正な成長は見込まれません。
必ず発売元メ－カ－が謳っている量を守り、成長する過程で必要とされる適量を与えることで元気でしっかりとした野菜が育ちます。
水耕栽培において溶液管理は野菜の成長を左右する重要な要因となります。